相場の天底を知る~「騰落レシオ」の読み方と活かし方~
現在市場がどのくらい買いに、或いは売りに傾いているかということを知る指標として、「騰落レシオ」というものがあります。
騰落レシオとは、直近の一定期間の間の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の比率を数値化したものです。例えば1000銘柄のうち値上がりが600銘柄、値下がりが300銘柄、変わらずが100銘柄だったとすれば、600/300で騰落レシオは200%となります。しかし翌日、今度は値上がりが300、値下がりが600だったとすると、二日間で600+300/300+600となり、騰落レシオは100%になるのです。
この騰落レシオは、市場全体の買われすぎ、または売られすぎを示すサインとして利用されています。一般的には、東証一部全銘柄の過去25日間の値動きを数値化して、騰落レシオが130%付近に達すれば「買われすぎ」、70%を切れば「売られすぎ」の領域に入っていると言われます。
相場においては「日柄」というものを重視する考え方があり、25日(或いは26日)という数値は、一つのサイクルが形成される重要な数字として捉えられています。つまり、その期間中ずっと買われたり売られたりすれば、そこでサイクルが入れ替わる可能性が高い、というのが基本的な発想としてあるわけです。実際、騰落レシオの130%超えや70%割れが起こった場合、大抵の場合はしばらくすれば相場は反転しています。
但し、特に下落相場などはそうなのですが、ものすごく強いトレンドが発生している場合、騰落レシオはあまり役に立ちません。例えば70%割れで買ったとして、更に下げ続けるような強いトレンドの場合、単なる値下がりではなく一日に大きく下がる「暴落」を食らう恐れがあります。その後少しだけ株価が戻ったとしても、下げた後に上げれば騰落レシオでは同じ「値下がり1日、値上がり1日」としてしか計算されません。そのため、レシオは戻ったが株価は戻らない、などということもままあるわけです。
また、トレンドの強さとは別の問題もあります。
過去25日の騰落レシオを計算する場合、その日の騰落銘柄数を加え、25日前の銘柄数は計算から外れることになります。ですから、例えば25日前近辺に値下がり銘柄数が多い日が続いていたような場合は、放っておいても値下がり銘柄数が減っていく、つまり騰落レシオは上がっていきます。ですから、70%を割っていたはずのレシオが、株価は上がってもいないのに自然回復していくということもあり得るわけです。
騰落レシオを使いこなすには、そういう計算が出来るようになっておくことも大切なのです。